「ホームページはあるけど、問い合わせが来ないんです」
打ち合わせで、こんなご相談をいただくことがあります。実際に拝見すると、デザインも悪くないし、会社の情報もちゃんと載っている。でも…なんだか「誰に、何を伝えたいのか」がぼんやりしているんです。
実はこの“目的のあいまいさ”こそ、成果が出ないホームページの共通点なんです。なんとなく作ったまま放置されているケースも多いですよね。
“目的があいまいなホームページほど成果が出ない”
これは、いろんな企業様を見てきて感じる大切なポイントです。
ホームページの目的は「なんとなく」ではなく、戦略的に決める
そもそもホームページって、会社ごとに“果たすべき役割”が違うんですよね。求人が目的の会社もあれば、見積もり依頼を増やしたい会社もある。にもかかわらず、どのサイトも同じような「会社案内」「事業内容」「アクセスマップ」…。
これでは、お客様が「何をすればいいのか」が伝わりません。
- 飲食店なら「予約してもらう」ことを目的に、電話ボタンやLINE予約を目立たせる。
- 建設会社なら「信頼を感じてもらう」ことを目的に、施工実績やスタッフ紹介をしっかり載せる。
つまり、“何をしてもらいたいのか”を決めることで、デザインも中身も変わるんです。
ホームページの目的は大きく3つに分けられます
私がいつもお客様にお伝えしているのは、この3つです。
- 認知を広げる(知ってもらう)
SNSや広告はもちろん、検索からの流入を増やしたり、Googleビジネスを整えることも含まれます。まず見つけてもらうことが第一歩です。 - 信頼をつくる(安心してもらう)
実績・お客様の声・代表の想いなど、“人”を感じるコンテンツを発信します。 - 行動につなげる(問い合わせ・来店・応募)
明確な導線(ボタンやフォーム)を設計し、行動を促します。行動を促すおまけを用意するのも良いかも。
この3つのうち、自社が今どの段階を目指しているのかを考えることが最初の一歩です。(実際には、この3つの施策をどれも実施していくことにはなると思います)
“目的”を決める3つの質問
ここからが実践編です。紙に書いて、チームで考えると効果的です。
- 誰に見てほしい?(ターゲット)
- 見た人にどう思ってほしい?(印象)
- 見た後に何をしてほしい?(行動)
この3つを言葉にするだけで、ホームページの方向性が一気にクリアになります。ぜひやってみてください。
目的が決まると、サイトの“表情”が変わる
以前、地元の設備会社さんと一緒にサイトをリニューアルしたことがありました。当初は「とりあえず会社紹介ができれば…」という感じでしたが、話し合いの中で「採用を強化したい」という目的が見えてきたんです。
そこから方向がガラッと変わりました。
- トップに「社員インタビュー」を配置
- 代表メッセージで“想い”を語る
- 写真も、真面目なものから“笑顔の現場風景”に変更
結果、「ホームページを見て雰囲気がよかったから応募した」という声が増えました。
つまり、目的が変われば、デザインも、言葉も、写真も全部変わる。
ホームページって、“想いを表情で伝えるツール”なんですよね。
迷ったときは「お客様の立場」に戻る
「うちのサイト、どうすればいいかわからない」というときは、いったんお客様の立場で自社サイトを見てみてください。
- 信頼できそうだなと思うか?
- 何をしてほしいのか、すぐにわかるか?
- どんな人がやってる会社なのか、伝わるか?
答えが“うーん…”なら、それが改善のヒントです。
ホームページは「想いを届けて、行動してもらう道具」
ホームページを作る目的は、アクセス数を増やすことでも、デザインをかっこよくすることでもありません。
自分たちの想いを、必要としてくれる人に届けて、行動してもらうこと。
そのために、まず“目的”を明確にする。そして“続ける仕組み”をつくる。
ヒバナでは、そんな「後回しにしがちなけど、本当は大事なこと」を一緒に進める訪問作戦会議を行っています。ホームページの見直しも、そこから始めてみると、きっと方向が見えてくると思います。
まとめ
- 目的がないホームページは「伝わらない」
- 目的を決めると、自然に中身・見せ方が整う
- 認知・信頼・行動のどれを狙うかを意識する
- ホームページは「想いを届け、行動につなげるための道具」
まずは、紙に3つの質問を書いてみてください。その小さな一歩が、きっと次の成果につながります。




