これだけはおさえて。100年経っても変わらないマーケティングの基本構造のはなし

マーケティングとは「売れる体質」をつくること

「マーケティングって、結局“売るためのテクニック”でしょ?」
そんなふうに思われがちですが、私はそうは考えていません。

マーケティングとは、売り込みではなく“売れる体質をつくること”だと思うんです。

つまり、お客様を集め、製品やサービスの良さを伝え、購入に至るまでの仕組み全体を設計すること。
営業の力技に頼らなくても、自然と選ばれるような状態をつくる――それが本来のマーケティングです。

経営の必須科目のひとつ

経営学修士(MBA)では、経営を体系的に学ぶための必須科目があります。経営戦略、マネジメント、会計、ファイナンス、オペレーション…。そして、そこに必ず入っているのが「マーケティング」です。

つまりマーケティングは、経営において欠かせない科目のひとつ。
にもかかわらず、多くの中小企業が「うちはマーケティングなんてやってないですよ」と言います。

これ、たとえるなら「大学受験で5教科7科目の試験を受けるのに、1教科まったく勉強していません」と言っているようなものです。
それでは、いくら他の科目ができても合格は難しいですよね。

マーケティングは“会社全体”とつながっている

マーケティングは、単独で成立するものではありません。
経営戦略、人材配置、資金繰り、オペレーション…これらの状況が変われば、マーケティングの形も当然変化します。

だからこそ、マーケティングは経営者自身が関与すべき領域なんです。

ホームページに詳しい業者、SNSに詳しい担当者にすべてを丸投げするのではなく、経営の一部として考える必要があります。
会社の方向性を理解していない外部業者に「うちのPRをお願いします」と依頼しても、効果は限定的です。

マーケティングは“点”ではなく“線”、もっと言えば“全体構造”です。

それでも変わらない、マーケティングの3つの基本構造

時代によって手法やツールは変わります。
でも、どんなに変化しても不変の原理があります。それが、マーケティングの3つの基本構造です。

① 認知を増やす

まずは、知ってもらうこと。
SNSや広告はもちろん、検索からの流入を増やすSEOや、Googleビジネスプロフィールの整備もここに含まれます。

どんなに良い商品でも、知られなければ存在しないのと同じです。

② 信頼を得る

次に大切なのが、信頼です。
人は「知らない会社」からは買いません。
実績やお客様の声、代表の想い、現場の様子――こうした発信が信頼を育てていきます。

③ 行動につなげる

そして最後に、「行動してもらうこと」。
問い合わせ・資料請求・来店・応募…いくら信頼があっても、
ボタンがわかりづらかったり、フォームが使いにくかったりすれば、ユーザーは離脱してしまいます。

“認知→信頼→行動”、この3つの流れを設計するのがマーケティングです。

3つの構造は「足し算」ではなく「掛け算」

この3つの要素は、バラバラに考えるものではなく掛け算です。
どれかひとつがゼロなら、全体の成果もゼロになります。

極端な話、全員があなたの会社を知っていて、信頼も厚くても、連絡先が書かれていなければ問い合わせは来ません。
逆に、問い合わせフォームが完璧でも、誰にも知られていなければ意味がない。

つまり、「認知」「信頼」「行動」のどれも欠けさせずに、バランスよく育てていくことが重要なんです。

マーケティングは“社内の機能”として持つべき

マーケティングは、外注だけに頼るものではなく社内に機能として根づかせることが大切です。

会計を考えてみてください。
多くの企業は経理担当を置いたり、税理士と契約したりして「会計」という経営の必須機能にリソースを割いています。

それと同じように、マーケティングにも時間と人を割くべきです。
なぜなら、これも経営の必須科目だからです。

100年経っても変わらない「仕組みづくり」の本質

時代が変われば、ツールも媒体も変わります。SNSが主流になったり、AIが登場したり。
でも、マーケティングの本質――つまり「認知・信頼・行動」の構造は変わりません。

企業がやるべきことは、この構造をベースにして、自社の現状に合わせた改善を繰り返すこと。
それこそが、「売れる体質をつくる」というマーケティングの原点です。

まとめ

  • マーケティングは“売ること”ではなく、“売れる体質をつくること”。
  • 経営の必須科目であり、経営者が関与すべき領域。
  • 時代が変わっても、「認知」「信頼」「行動」の構造は不変。
  • 3つの構造は掛け算。どれも欠かさず整えることが大切。
  • 外注だけに頼らず、自社のマーケティング機能を育てよう。

マーケティングとは、まさに“経営の血流”のようなもの。
100年経っても変わらないこの構造を理解して、あなたの会社の中に流れる仕組みを整えていきましょう。

合同会社ヒバナ|神林

合同会社ヒバナ|神林

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