1. 松竹梅で理解するホームページ制作の世界
「ホームページっていくらが相場ですか?」と聞かれること、よくあります。
でも、この質問に答える前に必ず聞くことがあります。それは、ホームページに何を求めますか?ということです。
「とりあえずあればいい」のか、「集客や採用につなげたい」のかで、相場はまったく変わります。
そこで今回は、分かりやすい“松竹梅”の考え方でホームページ制作を整理してみます。
2. 梅:安くて最低限 “あるだけ” のプラン
Wix・ペライチ・ジンドゥーなど、無料で作れるツールが一般的になりました。GammaのようなAIホームページ作成ツールも登場しています。
メリット
- 格安(無料もあり)
- 早い
- 自分だけで完結できる
デメリット
- 独自性が出しにくい
- SEOや導線設計は弱いまま
- 成果につながる仕組みを構築しにくい
つまり、「名刺代わり」「とりあえずあるだけでいい」という方向けです。
3. 竹:必要十分に“ちゃんと作る”標準プラン
制作会社が最も多く提供している一般的なプランです。
- オリジナルデザイン
- 文章作成サポート
- WordPress導入
- 目的に沿ったサイト構成
- 最低限のSEO対策
いわゆる「ちゃんとしたホームページ」が出来上がります。
向いている人
- 見栄えの良いホームページがほしい
- ブランディングしたい
- 会社の信頼性を高めたい
4. 松:成果にこだわる “マーケティング伴走型プラン”
松は費用は高めですが、最も成果が出る設計です。
「ホームページから成果を出したい」という企業向けで、制作費+マーケティング費が発生するケースもあります。
- デザイン・文章・写真まで一体設計
- SEO・広告支援
- 記事制作
- アクセス解析
- 月次ミーティング
- PDCA運用
- 継続的な改善
簡単に言うと、外部にマーケティングチームを持つイメージです。
5. ホームページは“作っただけでは成果ゼロ”。運用して初めて成果が出る
ここが最大の本質です。
昔は「作った瞬間がピーク」と言われましたが、今はまったく逆。ホームページは作っただけでは何も起きません。
運用して初めて成果が出る時代です。
Googleは“鮮度”と“更新性”を評価します。動き続けるサイトほど伸びていきます。
6. ホームページは「1年単位」で総額を見ると判断しやすい
制作費と月額運用費が別で提示されるため「制作費だけ」で比較しがちですが、本質はそこではありません。
ホームページは最低1年単位で“制作+運用”の総額で考えるべきです。
◆ 1年目の総額
- 制作費(初期投資)
- 運用費(月1改善)
◆ 2年目の総額
- 運用費のみ(ここで成果が伸びる)
制作に多額を投じて運用ゼロより、制作費を抑えて運用に予算を回した企業の方が成果が出ます。
具体例
- 制作120万+運用24万=144万円/年
- 制作70万+運用72万=142万円/年 → こちらの方が成果が出やすい
理由はシンプル。ホームページは育てるほど強くなるからです。
★ 高級車 vs 軽自動車の例
高級車を買っても、ガソリン代や旅行代がなければどこにも行けません。
逆に、軽自動車でも旅の回数を増やせば満足度は高くなる。
ホームページも同じで、豪華なサイトより“運用できるサイト”のほうが成果が出るのです。
7. “運用範囲”で費用も成果も変わる
運用費は「どこまでやってくれるか」で変わります。
- 改善提案は?
- 記事作成は?
- SEO継続施策は?
- 写真入れ替えも?
- 広告運用まで?
範囲が広いと費用は上がり、範囲が狭いと費用は下がります。
運用を削れば成果は下がり、運用を増やせば成果は上がる。ここが投資判断の軸です。
8. 目的別のおすすめ
- 名刺代わり → 梅
- 会社の信頼性アップ → 竹
- 集客・採用強化 → 竹 or 松
- 本気で成果を出す → 松
- 社内で運用できない/マーケが苦手 → 松
9. まとめ:ホームページは“最適な松竹梅+運用”で決まる
ホームページは“作る前”より“育てる後”のほうが100倍大切です。
松=成果コミット(外部マーケチーム)
竹=必要十分
梅=最低限
どれを選ぶにしても、制作+運用を1年単位で見て判断すること。
制作より運用が成果をつくるのは確実です。
軽自動車でも旅の回数を増やせば満足度は上がる——ホームページも同じ。“動かす前提”で選ぶことが、最高の成果につながります。





