2026年7月29日、千曲商工会議所青年部様にて、企業向けAIセミナーの第2回を実施いたしました。
第2回のテーマは「見た」を、「できる」に。前回は「AIが仕事をしているところを観る」回でしたが、今回は見積書・請求書・POP・チラシ・プレゼン資料を、その場で実際に作ってみる回にしました。
このページは、当日の実演で使ったサンプルファイルとプロンプト(AIへの指示文)をそのまま置いておくアーカイブです。コピーして、ご自身の会社の内容に置き換えてお使いください。
実演1 見積書をつくろう
「いつも使っている見積書の書式」「商品マスタ」「取引先マスタ」の3つをAIに渡しておくと、あとは案件の中身を口で言うだけで見積書ができあがります。渡すのは最初の1回だけです。
サンプルファイル(見積書の書式・商品マスタ・取引先マスタ)
当日お見せした3つのファイルは、下記からダウンロードいただけます。架空の会社「サンプル商会」のサンプルです。
- 見積書サンプル(Excel/PDF)… いつも使っている見積書の「型」にあたるもの
- 商品マスタサンプル(Excel)… 品名・単位・単価の一覧
- 取引先マスタサンプル(Excel)… お客様の名称・住所・敬称の一覧
最初に渡すプロンプト
上の3つのファイルを添付して、この指示をそのまま貼り付けます。これが済めば、2回目からは案件の中身を言うだけです。
これから、うちの見積書をあなたに作ってもらいます。 まず、添付したファイルを読んでください。 1つ目:見積書の書式(PDFとExcelの両方を付けています) うちがいつも使っている見積書です。項目の並びと書き方を、このとおりにしてください。 差出人(会社名・住所・電話)も、この書式に入っているものをそのまま使ってください。 「納品期限」「納品場所」の欄は使いません。消してください。 書式の下にある※印のメモのうち、「差し替えるのは〜」という書き方の説明は、 お客様に出すものには要らないので消してください。 2つ目:商品マスタ うちが扱っている商品の一覧です。 品名・単位・単価は、必ずこの一覧から取ってください。 3つ目:取引先マスタ お客様の一覧です。 宛名・郵便番号・住所・敬称は、必ずこの一覧から取ってください。 私が「デモ商事さん」のように短く言っても、この一覧の正式名称で書いてください。 この一覧に無いお客様を頼まれたら、住所を作らずに「マスタにありません」と教えてください。 【毎回同じにすること】 ・単価は税抜。消費税は10%。 ・「小計 → 消費税 → 合計」の順に出す。消費税の1円未満は切り捨て。 ・見積日は、私が何も言わなければ「今日」。 ・有効期限は、見積日から2週間後。 ・見積書番号は「Q-」+10桁の数字(例:Q-0000000001)。 ・会社宛の敬称は「御中」。私が「◯◯様」と言っても、会社宛なら「御中」に直してください。 ・備考は「この度はお見積りのご相談をいただきありがとうございます。ご検討をよろしくお願いいたします。」 【件名は、あなたが中身から作ってください】 ・消耗品だけなら「事務用品一式の件」 ・机や椅子などの什器だけなら「オフィス什器一式の件」 ・両方入るなら「オフィス備品・什器一式の件」 ・1品だけなら「(その品名)の件」 ・私が件名を言ったときは、そちらを優先してください。 【守ってほしいこと】 ・品名は、マスタの書き方をそのまま使う。勝手に言い換えない。 ・明細の並びは、私が言った順番のままにしてください。 ・マスタに無いものを頼まれたら、勝手に単価を決めない。「マスタにありません」と教えてください。 ただし私がその場で金額を言ったときは、その金額で入れてください。 そのうえで「これはマスタにありません」と一言添えてください。 ・マスタにある品でも、私がその場で違う金額を言ったら、私が言った金額を使ってください。 そのうえで「マスタは◯◯円です」と教えてください。 ・数量・宛先など、私が言っていないことは想像で埋めずに、質問してください。 ・値引きをするときは、明細のいちばん下に「出精値引き」の行を足して、マイナスの金額で入れてください。 【出し方】 ・まず画面に、明細の表(摘要/数量/単位/単価/金額)と、小計・消費税・合計を出してください。 ・足りない情報があっても、まず分かる範囲で表を出してから、最後にまとめて質問してください。 ・私が「OK」と言ったら、同じ内容をExcelにして渡してください。 ・Excelは、添付した書式のExcelをそのまま使って、中身だけ差し替えてください。作り直さないでください。 ・ファイル名は「見積書_お客様名_日付_v1.xlsx」にしてください。 ・渡すときに、金額の検算結果と、品名・単位・単価がマスタと合っているかの確認結果も、一緒に教えてください。 ここまで大丈夫なら「準備できました」とだけ答えてください。 そのあと、案件ごとの内容をお伝えします。
当日の指示文①(デモ商事さんへの見積書)
デモ商事さんへの見積書をお願いします。 コピー用紙A3 1箱 コピー用紙A4 2箱 ボールペン 2箱 クリアファイル 1箱 事務机 3台 事務椅子 3脚 会議テーブル 1台 配送設置費は数が多いので20000円にしておいて 遠方なので出張費も5000円もらってください。
当日の指示文②(テスト工業さんへの見積書)
2件目は、もっと短い言い方でも通じます。
テスト工業さんへの見積書お願い。 事務椅子6脚、書庫2台、パーテーション4枚、配送設置費1式。 まとめ買いなので5000円値引きしておいて。
実演2 POPをつくろう
下の雛形の【 】に、作りたいもののイメージを書き込んでいくだけです。空欄のままの項目があっても作れますので、まずは埋められるところだけ埋めて試してみてください。
プロンプトの雛形
【何のPOPか】 例:夏野菜炒め定食の店内告知POP 【目的】 例:来店したお客様に、夏野菜炒め定食を注文してほしい 【サイズ・向き】 例:A4縦 【使用場所】 例:店内入口と各テーブル付近 【ターゲット】 例:30〜60代の男女、家族連れ 【掲載したい文章】 商品名: キャッチコピー: 説明文: 価格: 期間: 注意事項: 問い合わせ先: 【一番目立たせたい内容】 例:「夏季限定」と料理名 【希望する雰囲気】 例:夏らしく、手描き感のある親しみやすい食堂風 【希望する色】 例:緑、赤、黄色。背景は白または生成り 【避けたい雰囲気】 例:高級すぎる雰囲気、派手すぎる蛍光色 【使用する素材】 例:料理写真、店舗ロゴ、QRコードを添付 【素材の加工】 例:料理写真は色味調整OK。ロゴとQRコードは形を変えない 【参考デザイン】 例:添付画像のような手描きPOP 【納品用途】 例:印刷用、高解像度
当日、実際に使ったプロンプト
「例:」の行の下に、自分の答えを書き足していく形で使いました。答えを書かなかった項目もそのままにしてあります。
【何のPOPか】 例:夏野菜炒め定食の店内告知POP 今おすすめの焼き立て塩パンの店内告知POP 【目的】 例:来店したお客様に、夏野菜炒め定食を注文してほしい 来店したお客様に、焼き立てバタージュワッ感ある塩パンのイメージを伝えて買ってほしい 【サイズ・向き】 例:A4縦 A4縦 【使用場所】 例:店内入口と各テーブル付近 店内入口と塩パン置き場 【ターゲット】 例:30〜60代の男女、家族連れ 【掲載したい文章】 商品名: キャッチコピー: 説明文: 価格:250円税込/個 期間: 注意事項: 問い合わせ先: 【一番目立たせたい内容】 例:「夏季限定」と料理名 【希望する雰囲気】 例:夏らしく、手描き感のある親しみやすい食堂風 【希望する色】 例:緑、赤、黄色。背景は白または生成り 【避けたい雰囲気】 例:高級すぎる雰囲気、派手すぎる蛍光色 【使用する素材】 例:料理写真、店舗ロゴ、QRコードを添付 塩パンの画像添付します 【素材の加工】 例:料理写真は色味調整OK。ロゴとQRコードは形を変えない 【参考デザイン】 例:添付画像のような手描きPOP 【納品用途】 例:印刷用、高解像度
実演3 チラシをつくろう
プロンプトの雛形
【何のチラシか】 【目的】 見た人に何をしてほしいか: 【ターゲット】 【サイズ・向き】 例:A4縦・片面 【使用場所・配布方法】 【掲載したい文章】 タイトル: キャッチコピー: 説明文: 日時: 場所: 料金: 申込方法: 問い合わせ先: その他: 【一番目立たせたい内容】 【希望する雰囲気】 【希望する色・避けたい色】 【使用したい写真・ロゴ・QRコード】 添付してください。 【参考にしたいデザイン】 【希望する納品形式】
当日、実際に使ったプロンプト
このセミナーの案内チラシそのものを、この指示で作りました。
【何のチラシか】 AIセミナー第2回目 【目的】 見た人に何をしてほしいか: 商工会議所青年部で行われるAIセミナー第2回目について 私も行ってみようと思ってほしい 【ターゲット】 商工会議所青年部の皆様 【サイズ・向き】 例:A4縦・片面 A4縦片面 【使用場所・配布方法】 LINEグループで配信 【掲載したい文章】 タイトル:商工会議所青年部月例会&AIセミナー開催 キャッチコピー:今回のテーマは「見た」を「できる」に。 説明文:前回、生成AIを使ってできる実務の実演をしました。今回は皆様にも役立つ、見積・請求書作成、POPやチラシ、プレゼンデザインなどの業務の実演と、皆さんでもそれができるようなお土産(プロンプト、サンプルテンプレートなど)付きです。 日時:2026/07/29 19:30- 場所:千曲商工会議所 料金:無料 申込方法: 問い合わせ先: その他: 【一番目立たせたい内容】 【希望する雰囲気】 期待感、ワクワク 【希望する色・避けたい色】 暗いカラーを避けたい 【使用したい写真・ロゴ・QRコード】 添付してください。 【参考にしたいデザイン】 【希望する納品形式】 PNG
実演4 プレゼン資料をつくろう
プレゼン資料は、先に「デザインの型」を作ってから、中身を入れるのがコツです。型ができれば、次からは中身を入れ替えるだけで作れます。
プロンプトの雛形
まずは「デザインの型」を作るための情報です。話す中身は、型ができたあとに入れます。
【会社名・ブランド名】 例:合同会社ヒバナ 【会社やブランドの特徴・理念】 例:新しいことにチャレンジする社長が一歩踏み出すきっかけを与える火花のような仕事をする 【希望する雰囲気】 例:シンプル、かっこいい、元気、信頼感、親しみやすいなど 【テーマカラー】 例:オレンジ #F18E00 【使用したくない色・表現】 例:ごちゃごちゃした表現 【ロゴ】 あり・なし ※ある場合は画像やデータを添付 【作りたいページ】 ・表紙 ・目次 ・見出しページ ・詳細ページ ・サンクスページ
当日、実際に使ったプロンプト
【会社名・ブランド名】 合同会社ヒバナ 【会社やブランドの特徴・理念】 新しいことにチャレンジする社長が一歩踏み出すきっかけを与える火花のような仕事をする 【希望する雰囲気】 シンプル、元気、親しみやすい 【テーマカラー】 オレンジ #F18E00 と薄グレー 【使用したくない色・表現】 ごちゃごちゃした表現 【ロゴ】 あり 【作りたいページ】 ・表紙 ・目次 ・見出しページ ・詳細ページ ・サンクスページ
スライドの本文案
デザインの型ができたあとに、この本文を渡してスライドにしました。
スライド1:タイトル ・タイトル:至福の一杯を自宅で。美味しいコーヒーの淹れ方 ・サブタイトル:〜初心者向けハンドドリップの基本〜 スライド2:はじめに ・タイトル:おうちコーヒーの魅力 ・テキスト: ・リラックスタイムの質を一段上げてくれる香り ・豆を選び、お湯を沸かし、ゆっくりと淹れる過程そのものが癒しに ・ほんの少しのコツを知るだけで、お店のような本格的な味を自宅で再現可能です スライド3:豆の選び方 ・タイトル:好みの味を見つける(コーヒー豆の基本) ・テキスト: ・焙煎度で味が決まる:浅煎り(フルーティー・酸味)、中煎り(バランス)、深煎り(コク・苦味) ・鮮度が命:焙煎日から1〜2週間頃が最も香りが引き立ちます ・保存方法:密閉容器に入れ、冷暗所(長期なら冷凍庫)で保存しましょう スライド4:必要な道具 ・タイトル:ハンドドリップに必要な基本アイテム ・テキスト: ・ドリッパー&ペーパーフィルター:形状(円錐型・台形型)によってお湯の抜け方が変わります ・細口ケトル:注ぐお湯の量とスピードをコントロールするために必須 ・スケール(はかり)とタイマー:感覚に頼らず、「正確に測る」ことが上達の最短ルートです ・コーヒーミル:飲む直前に挽くことで、香りの広がりが格段に変わります スライド5:豆の挽き方と分量 ・タイトル:美味しさの土台「黄金比」と「挽き目」 ・テキスト: ・適切な挽き目:ペーパードリップにはグラニュー糖ほどの「中細挽き〜中挽き」が最適 ・細かすぎる:抽出に時間がかかり、苦味や雑味が出やすくなる ・粗すぎる:お湯が早く抜けすぎ、薄く酸味が強い味になる ・豆とお湯の黄金比:「1:15〜16」(例:コーヒー粉15gに対してお湯225ml) スライド6:お湯の準備 ・タイトル:お湯の温度は「味の決め手」 ・テキスト: ・最適な温度:85℃〜93℃ ・高温(90℃以上):成分が溶け出しやすく、苦味やコクがしっかり引き立つ ・低温(85℃前後):苦味が抑えられ、酸味や甘み、まろやかさが引き立つ ・沸騰したてのアツアツのお湯は雑味が出るためNG。少し落ち着かせてから注ぎます。 スライド7:ステップ1「蒸らし」 ・タイトル:美味しさを引き出す魔法の30秒「蒸らし」 ・テキスト: ・粉全体に少量のお湯(粉の約2倍量)をそっと乗せるように注ぎます ・そのまま「30秒〜40秒」じっと待ちます ・目的:コーヒー豆に含まれるガスを抜き、お湯と成分がなじみやすい道を作ること ・豆が新鮮だと、ハンバーグのようにふっくらとドーム状に膨らみます スライド8:ステップ2「抽出」 ・タイトル:優しくお湯を注ぐ(抽出の基本テクニック) ・テキスト: ・中心から「の」の字を描くように、500円玉ほどの範囲内でゆっくり注ぎます ・ペーパーフィルターに直接お湯をかけないこと(お湯が成分を通らず素通りしてしまいます) ・一定の湯量を保ちながら、2〜3回に分けて注ぎます ・目標の抽出量に達したら、ドリッパー内にお湯が残っていても外します(最後の雑味を落とさないため) スライド9:トラブルシューティング ・タイトル:こんな時どうする?味の調整方法 ・テキスト: ・苦すぎる・渋い:お湯の温度を下げる / 挽き目を少し粗くする ・味が薄い・酸っぱすぎる:お湯の温度を上げる / 挽き目を少し細かくする ・毎回味が違う:目分量をやめ、スケールを使って「粉の量」と「お湯の量」を毎回きっちり測る スライド10:まとめ ・タイトル:自分好みの「最高の一杯」を見つけよう ・テキスト: ・豆の種類、挽き目、お湯の温度、注ぐスピード。これらを掛け合わせることで味は無限に変化します。 ・まずは基本の淹れ方を押さえ、そこから少しずつ自分好みに調整(アレンジ)していくのが醍醐味です。 ・コーヒーの香りに包まれる、豊かな時間をお楽しみください!
今日の4つ以外を作りたくなったら
雛形が用意されていないものを作りたいときは、指示の出し方そのものをAIに聞いてしまうのがいちばん早いです。
◯◯を作りたい。 どんな情報を伝えたら、良い◯◯ができますか?
そう聞くと、AIの方から「これとこれを教えてください」と必要な項目を並べてくれます。あとはそれに答えていくだけで、指示ができあがります。このページに載せている雛形も、もとはこの一言から作ったものです。
本セミナーは今後も継続して開催させていただく予定です。次回は、AIを安心して仕事に使うために知っておきたいリスクとの向き合い方をお話しします。
ご興味のある方は、千曲商工会議所青年部様までお問い合わせください。
引き続き、地域の企業様のAI活用を後押しできるよう取り組んでまいります。





