問い合わせフォーム改善(EFO)でCVR激増!離脱を防ぐ12の鉄則

こんにちは、合同会社ヒバナの神林です。

Webサイトの運営をしていて、こんな悩みはありませんか? 「アクセス解析を見ると、けっこう人は来ている。でも、なぜか問い合わせが増えない……」

これ、本当によくある話なんです。せっかく広告費をかけて集客しても、最後の最後でお客様が逃げてしまっているとしたら、すごくもったいないですよね。

実は業界の定説として、フォーム入力画面まで到達したユーザーの約70%が、入力を完了せずに離脱していると言われています。いわゆる「カゴ落ち」に近い状態です。

7割ですよ? 驚きですよね。 でも逆に言えば、ここを少し手直しするだけで、売上や問い合わせ数(CVR)が劇的に伸びる可能性があるということ。

今回は、集客コストをかけずに成果を最大化する「問い合わせフォーム改善(EFO)」について、私なりの経験則も交えながら、すぐに使える鉄則をお話しします。

なぜ問い合わせフォームの改善(EFO)が重要なのか

結論から言うと、「最もコストパフォーマンスが良いWeb施策だから」です。

新しい記事を100本各書くよりも、広告費を倍にするよりも、まずは「穴の空いたバケツ」を塞ぐのが先決だと思いませんか?

EFO(Entry Form Optimization)とは

EFOとは「入力フォーム最適化」のことです。 簡単に言えば、ユーザーがストレスなく入力を終えられるように、フォームを使いやすくする施策のことですね。

なぜ今、これが重要視されているのか。それは「スマホユーザーの増加」と「タイパ(タイムパフォーマンス)重視」の傾向が強まっているからだと私は考えています。

PCならキーボードでカチャカチャと打てても、スマホのフリック入力で長文を打つのって、正直面倒くさいですよね。 「あ、面倒だな」と一瞬でも思われたら、ユーザーはすぐにブラウザバックしてしまいます。現代人はとにかく忙しい。この「面倒」を取り除くのがEFOの役割なんです。

CVR(コンバージョン率)へのインパクト

集客数を2倍にするのは大変な労力とコストがかかります。でも、フォームの通過率(CVR)を1%から1.5%にするのは、実はそこまで難しくありません。

私の経験をお話ししますね。 以前、あるクライアント様のサイトで、フォームの入力項目を「必須」の5つだけに絞り、任意の項目をバッサリ削除したことがありました。たったそれだけで、CVRが1.5倍に跳ね上がったんです。

「お客様の情報を詳しく知りたい」という気持ちもわかりますが、まずは「つながること」が最優先。 そう考えると、フォーム改善はビジネスにおいて最強のレバレッジポイントなのかもしれません。

ユーザーがフォームで離脱する「3つの心理的ストレス」

では、なぜユーザーは入力をやめてしまうのでしょうか? 私は、大きく分けて3つのストレスがあると考えています。

1. 入力が面倒くさい(手間)

これが最大の要因です。 項目がズラッと並んでいるだけで、「うわ、大変そう……」と心が折れますよね。

特にスマホの場合、画面が小さいので、項目が多いとスクロールしても終わりが見えません。 また、「何を入力すればいいかわからない」という迷いもストレスです。 例えば、「お問い合わせ内容」という大きな空欄だけ渡されても、何を書けばいいか悩みませんか?

2. エラーへのイライラ(不親切)

一生懸命入力して、いざ「送信」ボタンを押したら……

「入力内容に誤りがあります(赤文字)」

これ、一番イラッとしませんか?(笑) 「最初から言ってよ!」って思いますよね。

全角・半角の指定が厳しすぎたり、どこが間違っているのか分かりにくかったり。 システム側の都合をユーザーに押し付けるのは、接客で言えば「注文の仕方が悪い」とお客さんを叱るようなものかもしれません。

3. 送信への不安(不信感)

「この会社、本当に大丈夫かな?」 「電話番号を入れたら、しつこい営業電話がかかってくるんじゃないか?」

顔が見えないWebだからこそ、送信直前のユーザーは不安を抱えています。 送信後の流れが不明確だったり、個人情報の扱いが明記されていなかったりすると、最後のワンクリックが押されません。

即実践!問い合わせフォーム改善の鉄則12選【基礎〜応用】

ここからは、実際に私が現場で意識している具体的なテクニックを紹介します。 全部やる必要はありませんが、できることから一つずつ試してみてください。

入力項目・レイアウトの最適化

まずは物理的なハードルを下げましょう。

必須項目を最小限にする

「あれば便利」程度の任意項目は、思い切って削除か非表示にしましょう。営業に必要な情報は、会ってから聞けばいいんです。

住所の自動入力機能を導入する

郵便番号を入れたら住所が勝手に入る。これだけで入力の手間が半分以下になります。

「必須」マークを視覚的に分かりやすく

赤色で「必須」と書くなど、パッと見てわかるようにします。

★独自の視点:「フリガナ」や「確認用メアド」は本当に必要?

私は、これらも削除していい場合が多いと思っています。名前の読み方はメールで聞けばいいですし、メアドが間違っていたら電話すればいい(電話番号があれば)。リスクヘッジのためにユーザーに手間をかけさせるのは、今の時代に合っていないかもしれません。

アシスト機能とエラー表示の改善

次に、システム面での「おもてなし」です。

リアルタイムバリデーションの実装

入力した瞬間に「OK」「NG」を判定してあげる機能です。後出しジャンケンでエラーを出すのを防ぎます。

キーボードの自動切り替え

電話番号の欄をタップしたら、スマホのキーボードが自動で「数字テンキー」になるように設定します。これ、地味ですがすごく重要です。

プレースホルダー(入力例)を入れる

「山田 太郎」「090-1234-5678」のように、薄いグレーの文字で例を入れておくと、迷わず入力できます。

マイクロコピーとデザインの工夫

最後に、背中を押すための工夫です。

送信ボタンのテキストを変える

単なる「送信」よりも、「無料で資料をもらう」「相談してみる」といったユーザーにとってのメリットに変えましょう。

送信ボタンを目立つ色・形にする

サイトのアクセントカラーを使い、影をつけて「押せるボタン」であることをアピールします。

安心材料を配置する

ボタンのすぐ近くに「プライバシーポリシー」へのリンクや、「SSL暗号化通信」のマークを置くことで、心理的なハードルを下げます。

★独自の体験談

以前、ボタンの文言を「送信する」から「まずはカタログを見てみる」に変えただけで、クリック率が変わったことがあります。 「送信」だと何だか重い契約をするような気がしますが、「見てみる」なら気軽ですよね。言葉一つでユーザーの心理は大きく変わるのだと思います。

EFOツールは導入すべきか?

よく「EFOツールを入れたほうがいいですか?」と聞かれます。

ツールのメリットとデメリット

EFOツールは、入力支援機能や、どの項目で離脱したかの分析機能などが手軽に手に入ります。 ただ、月額数万円〜というコストがかかるのがデメリットですね。

ツール導入の判断基準

私の考えとしては、「まずは手動でできることをやりきってから」で十分だと思います。

この記事で紹介したような「項目の削減」や「文言の変更」は、ツールがなくてもできますよね。 それらをやってみて、ある程度の数が取れるようになってから、「さらにあと数%改善したい!」という段階でツールを検討するのが、正しい順序ではないでしょうか。

そもそもアクセス数が月に数十件しかない段階でツールを入れても、統計的な有意差は出にくいですからね。

まとめ

フォーム改善(EFO)は、単なるテクニックではなく、画面の向こうにいるユーザーへの「おもてなし」です。

「どうすれば楽に入力できるかな?」 「どう言えば安心してくれるかな?」

そうやって相手の立場に立って考えることが、結果的にCVR向上につながります。

まずはぜひ、自社の問い合わせフォームをご自身のスマホで入力してみてください。 きっと、「あ、ここ打ちにくいな」「これ、何入れたらいいんだ?」という違和感に気づくはずです。その違和感こそが、改善のヒントになります。

フォームを改善して問い合わせが増えてきたら、次は「サンクスページ(完了画面)」の活用や、着地するページ(LPO)の改善にも目を向けてみてください。 Webサイトの改善に終わりはありませんが、一番成果が出やすいフォームから、まずは手をつけてみませんか?

合同会社ヒバナ|神林

合同会社ヒバナ|神林

WEB集客や採用強化、IT化などのご支援をしています。千曲市在住。

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